高島ちぢみとは

”水”と”自然”の息吹と共に息づく
高島ちぢみ

江戸時代より”水”と”自然の息吹と共に息づく産業、近江・”高島ちぢみ”。自然の一部を紡ぎ出し、そこで脈々と受け継がれ、現代にいたる。 その歴史が醸した産物は、日本の涼を古来より支え続けている。涼を司るその技法は、織物にシボ(凹凸)を作った独特の製法で、吸湿性に優れ、人々を 爽やかで快適な生活様式へと誘う。高温多湿な土地の風土に適した素材であり、肌着のみならず多岐にわたったシーンでの活用がなされており、 これから世界に求められていく素材としてその息吹を宿す。

高島ちぢみが涼しい理由

高島ちぢみは通常の平織りに比べ、緯糸(よこいと)の撚り(より)の回数を約2倍以上にひねる事により生じるシボ(凹凸)で肌に触れる面積を少なくし、 織り糸の本数も通常180本のところ120本で織り上げる事で、隙間を多く、風通しが良くなるように仕上げています。
そのため、汗をよく吸い、 早く乾く性質をもっています。強撚糸を織り糸に使用し、伸び縮みする事により、汗をかいても肌にはつかず、べとつきません。だから涼しいんです!

高島ちぢみの特徴は、シボの入り方がランダム・直線・激シボetc..と多彩な事です。それは高島が織物だけでなく、撚糸の産地でもあるからこそ成せる技なのです。

高島ちぢみ

風通しがよく涼しい

普通の平織り

ぎっしり詰まり風通しが悪い

歴史

その起源、高島ちぢみ『縮織生地』は琵琶湖の北西側に高島市新旭町で作られ、江戸時代末期に農民の冬季における副業として織られたものだった。 京都・大阪方面への生地問屋への販売も、船(湖上交通)であり、大溝港(今の高島町勝野)から積み出されたという。まさに水と共に生きている産業といえる。 時代の流れと共に息づくその伝統は、絶える事なく今日へと受け継がれている。

織物にシボ(凹凸)を作った独特の製品で、吸湿性に優れ、爽やかな着心地であることから、高温多湿な日本の風土に適した被覆素材として、肌着はもとより 人々の生活様式に合ったあらゆる場面で活躍している。そして現在高島では、より多種多様なニーズに応えるため、琵琶湖へ流れる安曇川の流水を利用した 晒(布を白くする技法)や染色加工など、糸から原反までの一連の工程が全て産地内で可能となっている。

詳しくはこちら